島飯『 縁 ~えにし~』

島飯『 縁 ~えにし~』

2011年4月29日金曜日

『Pasta ENZO』

『Pasta ENZO』

このURAKATA blogでも何度か書かして頂いた事のある先輩の飲食店。

少し前に話を聞いた時は、正直信じられなかったが、この度閉店する事となった。



店主と引き合わせてくれたのは僕の親友。
『カリ、面白い人がおるよ』と、一緒に廿日市に食べに行った事を今でも良く覚えている。

車で屋台。1/3坪程度の調理スペースでイタリアンって本気(マジ)で?

とも思ったが、次々出てくる料理が全てめちゃくちゃ美味く衝撃的だった。イタリアンという小洒落た料理の知識が無い僕にはとても新鮮だったのだが、ENZOの料理自体がそもそも特殊なオリジナリティーだったんだと今はわかる。

ENZOの廻りは、本当に濃い人が多い。僕もいろいろな人に出会わせてもらったが、既に夢を形にし城を構え、継続をし、実績を残している先輩ばかり。みんなが本物のオリジナルで追いかけても追いつけない。僕ら若造には、とにかく憧れだよなぁ。

廿日市ではENZO号で、それから蟹屋町の川沿いに移転しENZO号に小屋が併設された。そして初めてエアコンの付いた今の店舗で数年間・・・。
頻繁に通える時期もあれば、少し間が空く時期もあったけど、嫁と行ったり、連れと行ったり、いつ行ってもいつも同じ低いテンションで迎えてくれる。
ふと人生相談をしたり、他愛無い話をしたりを思い出すが、自分が迷った時ほど、そのオリジナルな姿に勇気を貰った事が多かった。そんな僕の『Pasta ENZO』。

みんなそれぞれの『Pasta ENZO』のかたちがあり、思い出があるだろう。

LAST ENZOでの1食の為に、県外から帰って来る友人もいた。チョコ製のボーリング玉を作る訳のわからない彫刻家もいる。そして言葉は交わさずとも、普段通りに振舞って側で気を利かせ合う格好良い先輩達がいる。

山の様な好きな物と好きな人達で囲まれた店主の姿がとても印象的だった先日の夜、ふと、またどこかでENZOの店の扉を開ける日が来るなと誰もが予感したと思う。

それが車のドアなのか、ほっ建て小屋の扉なのか、店舗の木製ドアなのかは、誰にもわからないけどね(笑)。


『先輩の創った場所は、濃い過ぎて、忘れようにも忘れられないし、他の場所では代わりが出来無い。何年先じゃろうが、絶対みんな待っとるよ』

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